マイルの価値を考える
先々月、人生で初めてマイルを使ってシンガポールへ行ってからというもの、次々に職場の同僚たちからマイラー活動のノウハウについて聞かれます。
今、うちの職場はマイルフィーバーです。 ←言い過ぎ
そんな中で必ず聞かれることがあります。
「1マイルっていくらなの?」
残念ながら、この質問に対し「1マイルは〇〇円だよ」という明確な答えはありません。使い方次第で本当に幅広く価値は変わってくるからです。
とりあえず、僕は質問してきた人にはそのように答えつつ、自分の例を教えています。つまり、「シンガポールへ行った時に実際に使ったマイルと、同じ便の金額との比較」をしています。
僕たち夫婦2人がシンガポールにエコノミークラスで行くのに往復でかかったマイルは60,000マイルです。対して、同じ日程の同じクラスを現金で買う場合、いくらなのか調べてみました。
上の画像はエコノミークラス2人分で検索したものです(1月15日時点の料金)。自分たちがシンガポールへ行ったのは1月24日~28日なので、その金額は138,500円です。
ということはこの時利用したマイルの価値は、
138,500/60,000=2.308・・・
1マイル≒2.3円だったということになります。
ちなみに、復路が1月27日だった場合、金額が28,000円(1人当たり14,000)も跳ね上がっています。この場合はどうだったのかも検証してみましょう。
必要なマイル数は国際線の場合、次の3つの組み合わせで決まります。
1.行き先:zone1~zone10
2.シーズン:L(ロー)、R(レギュラー)、H(ハイ)
3.利用クラス:Y(エコノミー)、C(ビジネス)、F(ファースト)
詳細は公式サイト参照→ 概要 | マイルを使う | ANAマイレージクラブ
2018年のシンガポール行きの便は、1月8日~1月31日がL(ローシーズン)となっているので、実は特典航空券(マイルと交換できる航空券)を利用した場合、復路が1月27日だったとしても、必要マイル数は60,000で変わらないんです。
この場合のマイルの価値は、
166,500/60,000=2.775
1マイルの価値は2.775円まで上がりました。
このように、同じ行き先、同じシーズン、同じクラスの便でも、土曜日だったり祝日だったりすると、航空券の金額は上下します。なのでマイルの価値も上下することになります。
当然、行き先、シーズン、クラスの組み合わせはこの他に無限にあり、それによってマイルの価値は大きく変動することになります。
今回の例によって、「じゃあ、1マイルって2~3円程度なんだね」と思われるかもしれませんが、使い方によってもっともっと高くなります。
別の例を見てみましょう。
・ みんな大好き!ハワイの場合
2018年のハワイ便の必要マイルは下表の通りです(1人当たりの往復、ANAハワイ便はファーストクラスの設定なし)。
ローシーズンの場合と、ハイシーズンの場合で比較してみます。(例として選んだ日付に深い意味はありません。適当ですm(__)m なお、以下の各金額は2018年3月4日現在の金額です。)
例1.ローシーズン(2018年5月8日~14日)の場合
・ エコノミークラスの場合
107,180円/35,000マイル ≒ 3.06倍
・ ビジネスクラスの場合
232,180円/60,000 ≒ 3.87倍
例2.ハイシーズン(2018年4月27日~5月6日)の場合
・ エコノミークラスの場合
274,830円/43,000マイル ≒ 6.39倍
・ ビジネスクラスの場合
592,330円/68,000 ≒ 8.71倍
以上の通り、ハワイ便/ハイシーズン/ビジネスクラスの場合、マイルの価値は円の8倍以上にもなりうることがわかりました。また、傾向として人気のシーズンになる程、そして上位クラスの席になる程マイルの価値は上がる傾向にあるようです。
ちなみに、ハワイ便は人気なので、特典航空券の予約は早めが良いです。僕はローシーズンの予約だったにもかかわらず、1ヵ月半前ではすでに遅く、予約できませんでした(´;ω;`)
・ 8倍以上もあるの?
気になったのでもっと調べてみました。・・・こんなのありました↓・・・。
石油王とかが乗るんでしょうか。いや、でも日本に石油王いねえか・・・。IT社長ぐらいじゃ乗れねえでしょ、これw 話が脱線しました_(._.)_
上の図はローマ便ファーストクラス往復1人分の金額です。ヨーロッパ行き/ハイシーズン/ファーストクラスの特典航空券をとる場合、必要マイルは180,000マイルです。
つまり、この便の特典航空券をとれた場合、マイルの価値は
2,936,220円/180,000マイル ≒ 16.31倍 !! となります。
・まとめ
ANAマイルの価値は、その使い方によって円の2倍程度から16倍を超えるケースもあります!
P.S. 今回の2倍~16倍という数字は、主に国際線での利用を前提としたものです。国内線でもおおむね2倍以上の価値はありますが、国内線の場合「旅割(旅割75~21)」という割引制度があり、搭乗の75日前~21日前までに予約することで、最大85%も割引されるようです。例えば、今日(3月5日)予約すれば5月19日(レギュラーシーズン)の東京→沖縄便は最安8,890円からありました。この便を特典航空券を使って利用してしまうと(レギュラーシーズンの東京→沖縄の必要マイルは9,000マイルなので)、1マイルの価値は1円以下となってしまいます。国内線で特典航空券を利用する際は、一度、運賃照会をしてからの方が良さそうです。
※ 今回使用した料金データ等はANAのホームページから検索したものです →